−目次
トヨタ自動車プログラミングコンテスト2024#2(AtCoder Beginner Contest 341)F,G問題メモ
F - Breakdown
問題
- N 頂点 M 辺の単純無向グラフ
- 頂点 i には整数 Wi が書かれていて、また、Ai 個のコマが置かれている
- 以下の操作を繰り返す
- 好きな頂点を選び(x とする)、そこに置かれているコマを1つ取り除く
- x に隣接する頂点の集合 S を好きなように選ぶ。ただし、選んだ頂点の Wi の和が Wx より小さくないといけない
- ∑y∈SWy<Wx
- S に含まれる頂点にコマを1つずつ置く
- 最大何回操作をすることができるか
- 2≤N≤5000
- 1≤M≤5000
- 1≤Wi≤5000
- 0≤Ai≤109
解法
1つのコマが、生涯(そのコマから派生した全てのコマがなくなるまで)で 何回分の操作に相当するか、というのは、そのコマがどこに置かれているかで一意に決まる。
- DP[x]= 頂点 x に置かれたコマ1つが、最大何回分の操作に相当するか
⑥←⑨→③→① ↓ ↓ ↓ W_i が 大→小 の方向にしかコマは流れないので、 ③←④→② 辺は有効辺と見なす ↓ ①
上記の①や②など、流出辺(自分より Wi が小さい隣接頂点)がなければ、 そのコマを取り除いた後は新たなコマを置けないので、可能な操作は1回のみ。
⑨や④など流出辺がある場合は、「和が自身の Wi を超えないように、隣接頂点から、1個あたりの操作回数が大きいものを選ぶ」ことになる。
これは、まさしくナップサック問題で、 ナップサックの容量を Wi、各隣接頂点 j につき Wj を重さ、DP[j] を価値とした問題を解けばよい。
Wi の小さい方からDPを埋めていけば、Wi を求めるときには、必要な DP[j] は埋まっている。
1回当たり m 個の荷物で容量 w のナップサック問題を解くとして、O(mw)、 これを各頂点に対して合計して、O(MWmax) となる。
G - Highest Ratio
問題
- 長さ N の数列 A=(A1,...,AN)
- l=1,2,...,N について、以下を求めよ
- r を l≤r≤N の範囲で自由に動かせるとき、区間 (Al,Al+1,...,Ar) の平均値として取り得る最大値
- 1≤N≤2×105
- 1≤Ai≤106
解法
区間の平均は、割る数が長さによって異なってくるため、[l,r) の時の結果を [l−1,r) や [l,r+1) に活用しづらい。
平均が、「累積和の傾き」によって表現できることを利用する。
14 | * A = ( 1, 1, 4, 5, 3) | | 累積和C = (0, 1, 2, 6,11,14) 11 | * | | | | 6 | * | | | 2 | * 1 | * +--------------- 1 2 3 4 5
- A[2:4]=(1,4,5) の平均: C[4]−C[1]4−1=11−14−1=3.333...
傾きで考えると、上側凸包に含まれない点を考える必要がなくなる。
| * | ,-' | ,-' | ,-' * ← j は i より左の点を l とした時の r にはなり得ない | *' 必ず i か k を r とした方が傾きが大きくなる = | +-||---------------- i j k
i の大きい方から凸包を構成していけば、O(N) で求まる。