同一直線上に並ぶ点のカウント
問題設定
- 2次元平面上の $N$ 点の座標が与えられる
- (1) 同一直線上に並んでいる3点組の個数を求めよ
- (2) 最も多くの点を通る直線(複数ある場合はその一例)と、通る点の個数を求めよ
制約とか
- 座標は整数値で与えられ、各点の座標 $|x|,|y| \le 10^9$
- つまり、傾きを求める場合などに除算をおこない小数型にすると、精度が足りず、誤差が生じうる
解法例
$O(N^3)$ 解法
(1)
全ての3点組について、同一直線上に存在するか調べればよい。
(2)
2点 $i,j$($i \lt j$)を固定し、通る直線 $L$ を求める。
3点目を $j \lt k$ の範囲で探索し、$L$ 上にあった $k$ の個数+2が、その直線が通る点の個数。
全ての $i,j$ を通して、最も通った点の数が多い直線が求めるもの。
3点が同一直線上か調べる方法
いくつかの方法がある。なるべく途中で小数が出てこないようにする方がよい。
面積が0
3点に囲まれた三角形の面積は以下で求められる。
- $\dfrac{1}{2}|(x_2-x_1)(y_3-y_1)-(x_3-x_1)(y_2-y_1)|$
これが0なら同一直線上にある。
反時計回り判定
幾何でよく使われるユーティリティ関数に、ccw(Counter-ClockWise、反時計回り判定)がある。
$A→B$ の線分から見て、$B→C$ がどっち向きに曲がっているか(まっすぐか)を、外積で判定する。
汎用性があるので、これで判定してもよい。
$O(N^2)$ 解法
2点組ごとに「2点を結ぶ直線の方程式 $ax+by+c=0$ の係数 $(a,b,c)$」を求め、それごとにカウントする。
$(x_1,y_1),(x_2,y_2)$ を通る直線の方程式は、$d_x=x_2-x_1,d_y=y_2-y_1$ として、以下のようになる。
- $d_yx - d_xy + (d_xy_1 - d_yx_1)=0$
ただし、係数に定数倍をかけたものは $(a,b,c)$ が異なっても同一の直線を示すので、それらを統一する必要がある。
- $d_x$ と $d_y$ は、GCDで割って互いに素にしておく
- $d_x$ が負の場合、$d_x,d_y$ に $-1$ をかける
- $d_x$ が0かつ $d_y$ が負の場合、$d_y$ を正にする
こうすると、違いを吸収して、同一の直線は同一の $(a,b,c)$ となる。
$k$ 個の点が並ぶ直線は、$\dfrac{k(k-1)}{2}$ 回カウントされることになるので、 最終カウント結果から、各直線にいくつの点が並ぶか復元できる。
(1)
$O(N^2)$ 本の全てのカウントされた直線に対して個数を復元する。$k$ 個の点が並ぶ直線上には、${}_kC_{3}$ 組の3つ組みがある。
(2)
最も多くカウントされた直線が、求める直線である。