平衡二分探索木

概要

値の大小を昇順に保ったまま要素を追加・削除できるデータ構造として、二分探索木がある。 各ノードは最大2つまでの子を持ち、左の子は自身より小さく、右の子は大きい。

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    /  \
  5      9
 /  \    /
1  6  8
 \
 3

こうすると、追加・削除を繰り返しながらも、常にソートされた状態が保たれる。 通常の配列にソート状態を保ちつつ追加・削除するには $O(N)$ 必要だが、平衡二分木では期待値 $O(\log{N})$ で可能になる。

具体的には、例えば以下のことが可能になる。

  • 左の子→自分→右の子、と通りがけ順に探索することで、小さい順に列挙
  • $k$ 番目に大きい要素の検索
  • $m$ より大きい最小の要素(upper_bound)などの検索
  • ある値を境に木を分割
  • $X$ 未満の要素と、$X$ 以上の要素からなる2つの木をマージ

しかし、データを追加する順によっては左/右の枝にばかりデータが伸びる。これでは検索するにも線形探索と変わらなくなってしまう。

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   \
    3
     \
      5
       \ ...

そこで、適宜「回転」を加えるなどのテクニックを実装して、なるべく木の高さを低く保つようにした木を、平衡二分探索木という。

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 3  11
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AVL木赤黒木AA木などがある。

programming_algorithm/data_structure/balancing_binary_search_tree.txt · 最終更新: 2019/11/28 by ikatakos
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